今回は、堺市立市小学校にご協力いただき、第1部は6年生の学習発表、第2部には「源氏物語から見た「晶子源氏」の女性観―中流の女「空蝉」の享受史から―」と題し、羽衣国際大学教授 泉紀子先生にご講演いただきました。
第1部は市小学校6年生による劇「晶子の一生」。堺時代に始まり、鉄幹との出逢い結婚、出産。フランスでの晶子と鉄幹、そして晩年時代と時代時代を通じて「晶子の一生」を演じて頂き、『君死にたまふことなかれ』を暗唱して下さいました。
第2部は講演会。晶子は五十歳の時「紫式部は私の十一二歳の時からの恩師である。私は二十歳までの間に『源氏物語』を幾度通読したか知れぬ。それ程までに紫式部の文学は私を引き付けた。全くの独学であったから、私は中に人を介さずに紫式部と唯二人相対して、この女流文豪の口づから『源氏物語』を授かった気がしてゐる。私が早く日本文学の何者たるかを解し得たのは之が為であった。」と述べております。
源氏物語に登場する「空蝉」という女性。各時代における空蝉の理解。晶子はその「空蝉」をどのようにとらえ書いたのかということをお話頂きました。 |